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「収差」とは?

収差はレンズの構造上、どうしても起こりうる、ボケや色ズレなどの現象です。光の入り方などによって症状が現れます。

ただし、現在のレンズはどれも優秀です。最大限これらの収差が起きにくくなるように技術的に工夫がされています。そういった意味では、これらの現象はあまり気にしなくてもいいとも言えます。

しかし、写真やカメラの知識としてはとても大事な要素。どういった現象なのかは理解しておいた方が良いです。

収差は、主に7つの項目に分けられます。具体的には、色味がずれてぼやけたように写る「軸上色収差」「倍率色収差」、像そのものがぼける「球面収差」「コマ収差」「非点収差」「像面収差」、そして像が歪曲する「歪曲収差」の7つです。以下でその詳細を紹介します。

軸上色収差について

色がにじんだように写る現象。全体的にぼやけた印象で仕上がります。絞りを絞ると改善できる場合があります。

倍率色収差について

画面周辺で色のにじみが生じる現象。にじみ関連の他の収差に比べて、改善させることが非常に難しい現象です。絞りを絞っても改善できません。

球面収差について

画面全体でにじみが生じます。ピントの甘い質感で仕上がります。絞りを絞ると改善できます。

コマ収差について

画面の中心へ、もしくは画面の外側へ尾を引くように像が流れる現象。絞りを絞ると改善できます。

非点収差について

光が-点に集まらずに生じる現象。画面周辺でにじみが見られます。絞りを絞ると改善できる場合があります。

歪曲収差について

像そのものが歪んでしまう現象。絞りの調整では効果はありません。膨らんだようになる樽型歪曲収差と、対角線方向に伸びたようになる糸巻型歪曲収差があります。

像面収差について

同じ平面で、画面中央でピントを合わせようとするとその周辺がボケ、周辺に合わせようとすると中央がボケる現象。絞りを絞ると改善できる場合があります。

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