クリッブオンストロボの基本的な構造と名称と特長
外付けストロボは、さまざまなデザインやサイズのものがあるが、その基本構造は同じ。発光部、電気をためるコンデンサー、制御回路、操作パネル、バッテリー、そしてカメラとの接点となるアクセサリーシュー部からなる。
その中でもっとも象徴的な部分はやはりビカッと光る発光部だ。照射角が変わるズーム機能搭載の場合は、発光部も大型になる。コンデンサーや制御回路は、大光量タイプになればなるほど使う電気も大きくなるため、コンデンサーも大きくなる。操作パネルはメーカー、機種によってかなり異なってくる。カメラの表示よりも少しわかりづらいケースが多いので、よく理解して使いこなしたい部分だ。
下の解説ではニッシンのDi866MARKⅡを例に挙げたが、基本的な操作部はどのメーカーも大きくは変わらない。
クリップオンストロボ 各部分の名称と機能
バウンス機構ロックボタン…このボタンを押して発光部のバウンス角度を変える。
コンデンサー…電気を蓄電する部分。これを使って発光管に一気に電圧をかけることで瞬間発光させる。大光量のものは発光管、コンデンサーとものサイズが大きくなる。
バッテリー室…一番多いのは単3電池を4本使うタイプだが、小型のものでは単3電池2本のものや、カメラから電源供給される機種もある。上級機ではより大容量の外部電源を使えるようにもなっている。
発光部…内部には細い棒状の発光管(キセノン管)があり、そこから光が発せられる。その周囲には光をキレイに分配するように反射板、そして前面にキザキザした透明のフレネルレンズがある。
AF補助光…暗いシーンでは、ここからAF補助光を発光させ、ピント合わせをサポートする。
制御回路…発光はもちろん、その光量調整、発光タイミング、ワイヤレスシステムの制御、オートズームの連動など、多機能な機種ほど複雑になる。
操作パネル…多機能な機種では液晶パネルが用いられ、表示を見てボタンやダイヤルで操作する。直感的に使うには複雑な機種が多いが、このDI866MARKIIは各モードが分かりやすいアイコンになっており、各モードの設定が素早く確実にできる。各社の操作部の解説は第4章を参照。
アクセサリーシュー部…カメラのアクセサリーシューに取り付けるコネクター部。レバーロック式、ネジ式などがある。信号をやりとりする電気接点なので、取り扱いには気をつけよう。
内蔵反射板…この内蔵反射板にストロボ光をバウンスさせることで、光を拡散して柔らかく~する。結婚式や室内の撮影に便利だ。
内蔵ワイドバネル…内蔵のワイドパネルを発光部に覆せることで、照射角が広がり、超広角レンズにも対応できるようになる。