ストロボの「多灯ライティング」とは?
複数台のストロボを使う多灯ライティングは、どう配置すればよいのか、それが悩みどころ。そんなときには、まず第一にメインの光を決めることだ。
例えばストロボが2台あるとすると、被写体にどんな雰囲気を出す光を当てたいのかイメージしてみよう。それに合わせてメイン(主役)となる1台目のストロボの位置を決める。2台目は補助光やエフェクト的に使うなどプラスαとなる脇役の光だ。
この2台のストロボは役割が違う。そこで、イメージに合わせて各々で調光補正をしてみよう。カメラによっては、カメラ側で設定できるのでメニュー画面から設定する。通常A、Bなどアルファベットでグループ別に指定することが多く、指定したグループ別に調光補正や発光モードの設定が可能になる。
まずは2灯撮影から初める
チャンネルはとりあえず"1"にしておけばOK。重要なのはグループ。ワイヤレスでは設定したグループごとに分けて、各々を指定した調光モード、調光補正量などを設定することができる。ワイヤレスで使う外付けストロボが2台あればAとBのグループ、あるいは両方ともAグループというように分け、グループごとにコントロールする。
プラス1台をアクセントとして使う
人物を照らすのはメインのストロボで、2台目をアクセントとして使ってみるのも面白い。例えば、髪を輝かせたり、色味を付けたりと、単なる補助光ではなく、表現上アクセントとなるような演出効果が出るように配置するのだ。撮影時には明確にメインのストロボをAグループ、アクセントを付けるサブ機をBグループに分けて、バランスを見ながら調光補正したほうが使いやすい。
プラス1台を背景の壁に照射して印象的に撮る
ストロボは、常にメインとなる被写体に向けて使うものだと思っている人もいるだろう。ところが複数台になってくると、エフェクト的に背景をストロボで照らすという技も使えるようになる。
暗い背景を明るくしたり、アクセントとして光のグラデーションを作ったり、影を投影したりと使い方はさまざまだ。この場合も、ストロボはそれぞれ別グループにして各々をコントロールできるようにすると便利だ。