ストロボの「マルチ発光」とは?
ストロボ撮影は、ストロボの閃光によって被写体の動きを止めて写すことができる。それを利用して、1度のシャッターで、ビカビカビカッと複数回ストロボを光らせて撮影する機能が「マルチ発光」である。
動体がどのように動いているか、そのフォームなどを明確に写し出すことができる機能だ。特殊な機能でもあり、日常的に使うというよりは、この機能を生かせるシーンを考えて使うことになる。
設定は、まず発光間隔(Hz)と発光回数を設定する。これは1秒間に発光する回数として表示される。「10」であれば1秒間を10等分した間隔で10回発光する。発光量はマニュアルのみ。多くの回数を発光させ、また止める効果を強めるなら、発光量は小さめを使いたい。また、撮影は暗い背景か黒バックのほうが、写し出された被写体がより鮮明になる。
発光間隔と発光回数の設定(ニコンSB-910)
ニコンSB-910の設定画面。7times-10H2ということは1秒間に10等分間隔、つまり0.1秒間隔で最高で10回光るということになる。この場合、シャッター速度が1秒なら7回全部光るが、1/2秒であれば5回となってしまう。
露出は基本的にマニュアル発光。発光量が大きいと、そのパワーに応じて発光回数が限られてしまい設定できなくなる。回数を多くするなら、パワーは少なめで使うのがコツだ。SB-910では下に使用する絞り値と適正距離が表示される。