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ストロボで様々な光を演出する

ワイヤレス設定にして、ライティングの自由度を持たせた外付けストロボー灯があれば、被写体に十分に光が回ったキレイな写真が撮れる。

とはいえ、それではストロボの実力の半分も発揮できていない。実際には、ストロボ2灯撮影が良い場面はいろいろとある。背景や被写体に光を補うために「補助光」として2灯目を使うという場合だ。

そして、ここで解説するように、2灯目を単なる補助光ではなく、何らかの表現上の役割を持たせるといったケースである。その具体例として、今回は「朝の窓辺の爽やかな光彩」を演出するために、2灯目をプラスすることにした。

まず、1灯目でしっかりと基本ライティングを行なった上で、役割を持たせた2灯目を加え、イメージした写真になるようなライティングに近づけていくのだ。1灯目を完成したライティングにするのは理由がある。それは、2灯目が単なる補助光ではなく、1灯目で完成したライティングを土台に、さらに役割を持たせた2灯目を加えることで、より表現力の高いストロボ撮影を行なうためだ。

つまり2つのストロボはそれぞれ別の役割を持っているのだ。このように、それぞれに役割を持たせることで写真にドラマ性が出て、より広がりのある表現が可能となる。

まず「定常光」で撮影する

まずは撮りたいイメージで被写体を配置し構図する。定常光のまま撮影して、その雰囲気を見ながら、どのようにライティングするのかイメージする。

1灯目で基本ライティングを完成させる

1灯目でテーブルフォトの基本である「半逆光」でライティングを完成させる。ストロボにディフューザーを装着し、被写体より左後ろ斜めの位置にワイヤレス設定をしたストロボを配置して、TTLオート設定のまま撮影。ちなみに内蔵ストロボは、ワイヤレスのトリガーとして使用するので発光は極力抑えた設定にしている。

2灯目の「窓辺の朝の雰囲気」のカット

窓辺の雰囲気を演出するライティングのために2灯目を配置する。2灯目の効果を確認するために、1灯目はOFFにして2灯目だけで撮影した。液晶モニターで画像をチェックしながら調光補正で背景の明るさを調節する。

2灯を合わせて撮影

基本ライティングの1灯目と窓辺の雰囲気を演出する2灯目をミックスさせた画像がこれだ。背景が明るく後ろから光が差し込んでいるイメージに仕上がった。被写体の色や形もハッキリしていい感じに撮影できた。シチュエーションは違っても、この手順でライティングを構築することでいろいろな表現ができる。

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