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キャノンのストロボの特徴・機能

キャノンのE‐TTLⅡ自動調光はフィルム一眼レフ時代に作られたE‐TTL自動調光(1995年に開発)の改良型として開発されたもの。2004年に登場したEOS‐1DMarkⅡ、EOS20D以降の機種に採用されている。

E‐TTLⅡ自動調光は、定常光を多分割測光センサーで測り、その測光結果とストロボのプリ発光によって得られた評価測光の結果を比較し、高度なアルゴリスムに基づいてメイン発光量を決める。

さらに、E‐TTL自動調光では考慮されなかったレンズの距離情報と測距点の位置情報を加えることで、背景と主被写体の明るさのバランスがとれた自動調光が行なえるようになった。

iFCL測光システムの採用で調光精度も向上

シャッターボタンを全押ししてから本発光が始まるまでの時間は、わずか0.002秒。この間に弱い光量のプリ発光を行ない、画面全体の光の状態を多分割測光センサーで検出。主被写体の位置や撮影シーンの状況を判断し、適切な発光量を決めている。

このときのアルゴリズムは、E‐TTL自動調光からE‐TTLⅡ自動調光へ進化したときに大幅に変更され、以降もEOSデジタルの機種が新しくなる度に改良が加えられている。特にEOS7Dから採用された「iFCL測光」センサーは、画面を63分割して測光し、各ブロックの色情報を加味することで、撮影シーンに応じた好ましい露出決定がなされるようになった。

なお、E‐TTLⅡ自動調光を生かしたワイヤレス多灯撮影が可能で、このとき調光比をコントロールできるほか、1/3段ステップ(±3段)での調光補正が可能。調光補正は露出補正と切り離して行なうスタンダードなタイプで、細かな発光量、露出の補正がしやすい。

E-TTLⅡ自動調光のメカニズム

自動調光はシャッターボタンを押してから、本発光が始まるまでのわずかな時間に行なわれる。シャッターボタン半押しで画面サイズ、レンズの焦点距離、測距点の位置などの情報を加えて露出決定。

シャッターボタンの全押しとともに再度、定常光の測光をし、弱い光によるブリ発光が行なわれる。ブリ発光にともなう評価測光、被写体までの距離と位置の情報を加味したうえで、高度な演算をし、メイン発光量を決定する。

E-TTLⅡ自動調光とE-TTL自動調光の違い

・E-TTL自動調光
本発光の直前のプリ発光で主被写体と背景の明るさを測り、瞬時に必要なストロボ発光量を演算する調光システム。

・E-TTLⅡ自動調光
E-TTL自動調光をベースに、レンズからの焦点距離、撮影距離の情報を加味しより正確な自動調光を実現したもの。

キヤノンの調光システムの特徴

・定常光の測光値とプリ発光の測光値を比較し、高度なアルゴリズムでメイン発光量を決定。
・絞り優先オートでは低照度時に、自動スローシンクロ撮影が可能。
・調光補正と露出補正は別々に操作する。
・高度なライティングが可能なワイヤレス多灯撮影の機能が充実している

最上位モデル・スピードライト600EX-RTの操作部

E‐TTLⅡ/E-TTL自動調光に加え、TTL自動調光、外部調光、マニュアル、マルチ発光などに対応。また、汎用性の高い光通信ワイヤレスに加え、電波通信ワイヤレスが可能で、より高度なストロボ撮影が必要なユーザーに最適だ。操作は大型液晶パネルと4つのファンクションボタン(Fnl~4)、選択ダイヤル組み合わせで行なう。

ミドルクラス・スビードライト43GEXⅡの操作部

ミドルクラスに位置づけられるが、本格的なストロボ撮影が可能なスビードライト。モードはE-TTLO/E-TTL/TTL自動調光、マニュアルが選択可能。600EX-RTと同様、静音充電、クイック充電機能が搭載され、アクセサリーシューへの取り付けがワンタッチ式に改善された。

カメラのメニューでストロボ機能を細かく設定

2007年以降に発売されたEOSデジタルでは、ストロボの機能設定をカメラのメニューで行なえる。「ストロボ制御」を選ぶと、「内蔵ストロボ機能設定」(内蔵ストロボ搭載機のみ)、「外部ストロボ機能設定」があり、それぞれ発光モード、シンクロ設定、調光補正、E-TTLⅡの調光方式、ワイヤレス設定などができる。また、「外部ストロボカスタム機能設定」では表示や動作のカスタマイズができる。

外部ストロボ制御(設定機能)では、発光モードやE-TTLⅡの調光方式などを選択する。

E-TTLⅡ調光方式では、調光補正や光量比をコントロールする人向けの「平均測光」が選べる。「Avモード時のストロボ調光速度」では、絞り優先オート時に測光値に合わせてシャッター速度を固定したり、ブレの起きない範囲に限定したりできる。なお、「自動」は1/180秒~30秒の範囲で自動的に変化する設定。

ストロボ機能設定の表示画面。ワイヤレス機能のモード、照射角などをカメラ側のメニューで設定できる。

ストロボ1台から始められて操作もシンプル

EOSデジタルと光通信ワイヤレスによるスレーブ機能を持つ外付けストロボ(スビードライトEXシリーズ)を組み合わせると、外付けストロボ1灯から複数のストロボを組み合わせた撮影まで可能。

ワイヤレス撮影もE-TTLⅡ自動調光が可能で、複数のストロボを組み合わせた場合も、細かな光量のコントロールをカメラに任せることができる。光通信の信号は屋外で約10m、屋外で約15mまで届くが、指向性が強く、スレーブストロボの受光部をマスターに向けて光通信を確実に届ける必要がある。

多灯撮影の場合、最大3グループ(台数は無制限)までコントロール光通信が可能だ。

マスター機能を持つEOSデジタル

2009年に発売されたEOS 7D以降の内臓ストロボ搭載機の多くは、光通信ワイヤレスストロボのマスター機能を持つ。このとき、内蔵ストロボを発光させて光源の1つとして使うほか、本発光はさせず、マスター信号だけを送る使い方もできる。

光通信ワイヤレス対応の内臓ストロボ搭載機

・EOS7D
・EOS70D
・EOS60D
・EOSKissX5/X6i/X7i

光通信の-マスター機能を持たないEOSデジタルではスピードライトトランスミッターST-E2を使用する。

光通信ワイヤレスストロボ撮影の設定

1.ストロボをスレーブに設定する。
電源スイッチを入れ、[ZOOMボタン](矢印)を2秒以上長押しして、液晶パネルに[SLAVEボタン]の表示を出す。
2.チャンネルとグループを設定する
・通信チャンネルの設定
[ZOOMボタン]を押して[CH](通信チャンネル)の表示を点滅させる。次に[+/-]ボタンを操作し、「通信チャンネル」を1~4の中から選ぶ。通常は1でよい。
・発光グループの設定
[ZOOMボタン]を押して、[SLAVE]を点滅させる。次に[+/-ボタン]を操作し、「発光グループ」をA~Cの中から選ぶ。
3.内蔵ストロボの機能を設定する
・発光モードをE-TTLⅡに設定
まず、EOSデジタルの内蔵ストロボを上げ、メニュー画面で、[ストロボ制御]→[内蔵ストロボ機能設定]と進む。ここでは、[発光モード]の項目で[E-TTLE]を選び、[SET]設定ボタンを押す。[E-TTLE]の項目が[評価調光]になっていることを確認する。
・マスター機能を設定する
[ワイヤレス機能]の項目は、内蔵ストロボの本発光の有無を選ぶ。次に[チャンネル]をSTEP2で設定したのと同じチャンネル(通常は1)を選択する。
・スレーブストロボの連動を確認する
設定が済んだら、テスト発光ボタンとなる[ピクチャースタイル選択ボタン]を押して、外付けストロボ(スレーブ)が発光するか確認する。
4.本発光の有無と発光グループを設定する
カメラの内蔵ストロボの本発光の有無を選び、各ストロボに発光グループを割り当てる。
・ワイヤレス機能の設定
メニューで[ストロボ制御]→[内蔵ストロボ機能設定]→[ワイヤレス機能]の順に進む。
・発光グループの設定
メニューの[内蔵ストロボ機能設定]にある[発光グループ]を選択する。1灯を含め、通常は[A+B+G]でかまわないが、光量比を変えて撮影する場合、発光グループがA、Bの2グループの場合は[A:B]を、A、B、Cの3グループの場合は[A:B:C]を選ぶ。

双方向通信で高度なワイヤレス多灯に対応

スビードライト600EX-RTは、光通信ワイヤレスに加え、電波通信ワイヤレスを新たに導入した新型ストロボ。スレーブストロボの受光部がマスターに向いてなければならず、間に障害物があるとシンクロしない光通信ワイヤレスに対し、電波通信ワイヤレスは障害物に強く、マスターの周囲約30m以内にあれば、スレーブストロボを自由に配置できる。

また、双方向通信が可能なため、光通信よりも高度なワイヤレスストロボ撮影が可能。発光グループは最大5グループ、通信チャンネルは15チャンネルまで設定できる。なお、2011年より前に発売されたカメラでは、ストロボ同調速度が1段遅くなるほか、一部の発光モードが使えないなど、制限があるので注意したい。

ワイヤレス多灯の場合は光量比や調光補正を行う

ワイヤレス多灯撮影の場合、必要に応じて、スレーブストロボを2~3つの発光グループに分け、光量比を変え、調光補正を行なう。カメラの[ストロボ機能設定]の画面でも設定できるが、マスターストロボで設定するのが便利。

・スレーブを3グループに分けた撮影
各スレーブストロボを3つのグループに分け、[MENU1]の表示のとき、[ファンクションボタン3(Fn3)]を押し、[A][B][C]と設定する。次にマスターストロボ(ワイヤレストランスミッター)の[MENU2]で[RATIOA:B C]に設定する。

・光量比の設定
[ファンクションボタン3(Fn3)]を[A:B+/-]が表示されるまで押し、光量比のメーターが反転表示されたら、選択ダイヤルを回して[A]と[B]の光量比を設定する。光量比は8:1~1:1~1:8。露出の段数換算で3:1~1:3(1/2段ステップ)に相当する。

・調光補正を行なう
[ファンクションボタン3(Fn3)]を[C+/-]が表示されるまで押し、選択ダイヤルを回して[C]の調光補正を行なう。1/3段ステップで±3段の補正が可能。

電波通信ワイヤレスストロボ撮影の設定

1.トランスミッターのマスター設定
カメラに装着したワイヤレストランスミッターST-E3‐RT(または、スビードライト600EX-RT)の電源を入れ、[ワイヤレスボタン](矢印)を押して、表示パネルに[電波通信マーク]と[MASTER]を表示させる。

2.ストロボをスレーブに設定する
ワイヤレスで使うスビードライト600EX-RTの[ワイヤレス機能設定ボタン](矢印)を押して、表示パネルに[電波通信マーク]と[SLAVE]を表示させる。なお、スレーブに設定すると、液晶パネルの照明の色がグリーンからオレンジに変わる。

3.通信チャンネルを設定する
ほかの電波通信と混信しないように、ワイヤレストランスミッター(マスター)とスレーブストロボ(600EXRT)の[通信チャンネル(CH)]を切り替える。このとき両機の通信チャンネルを同じ番号に揃える。まず、[ファンクションボタン4(Fn4)]を押して、[MENUS]の表示にする。次に[ファンクションボタン1(CH)]を押し、表示パネルの通信チャンネルの表示が反転したら、[選択ダイヤル]を回し、Ch.1~15の中から選ぶ。

4.電波通信IDを設定する
電波通信ワイヤレスでは[電波通信ID]を使用機器の間で揃える。[MENU3]の表示が出た状態で、[ファンクションボタン2(Fn2)]を押すと、電波通信IDの入力画面に切り替わる。[選択ダイヤル]を回し、4桁の数字(0000~9999)を入力する。同一のシステムで使用するストロボのIDを揃える。

5.LINKランプが緑に点灯する
マスター、スレーブ、それぞれの通信チャンネル、電波通信IDの設定が終わり、相互の通信状態が確立すると、LINKの色が緑に変わる。

6.カメラの外部ストロボ制御の設定をする
カメラのメニュー画面から[外部ストロボ制御]を選択。[ストロボの発光]が[する]、[E-TTLⅡ調光補正]が[評価測光]に設定されていることを確認したら、[ストロボ機能設定]を選び、ストロボ機能設定の画面を表示させる。
[ストロボ機能設定]の画面で、ストロボの機能を設定する。予め[ワイヤレス機能]を[電波通信ワイヤレス]に切り替えてあれば、STEP3で設定した通信チャンネル、STEP4で設定した電波通信lDが画面に表示される。発光グループの種類や光量比、調光補正もこの画面で設定できる。マスターにワイヤレストランスミッ ターST‐E3‐RTを使えば同様の設定ができ、もし、両方で異なる設定をした場合は、ST‐E3‐RTの設定が優先される。

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