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トーンカーブを極める

前述の「レベル補正」と並び、レタッチソフトの代表機能が「トーンカーブ」Photoshopだけでなく、あらゆるソフトに搭載されているべーシックな機能なので見たことのある人も多いだろう。ところがこの「トーンカーブ」画面を見ただけではどのように扱うものなのか想像もできない代物だ。少なくとも筆者は初めてこの機能を目にしたときは途方にくれたのを覚えている。

そんなわけで、筆者の中では「トーンカーブⅡ難解な機能」と位置づけているのだが、多くの人の話を聞く限りどうやら間違った認識ではなさそうだ。レタッチに携わる多くの人が「トーンカーブ」を使いこなそうと頑張っているが、実はこの機能、かなり危険な機能でもある。

トーン、いわゆる階調(明暗)のつながりを引き伸ばしたり縮めたりすることで、コントラスト調整を行うためトーンジャンブ(まだらな縞模様)が生じたり、階調が荒れてブロック状のノイズが発生したりする恐れがあるためだ。しかしながら、使いこなせればこれ以上心強い味方はいないといえるほど「万能」な機能でもある。

「トーンカーブ」を使いこなす上でもっとも大切なのが、知識でもテクニックでもなく、「画質の荒れ」を見極める力。「このあたりが危ないかも」と勘を働かせ、わずかな階調の崩れを真っ先に見つけ、画質が劣化しないギリギリの調整が施せるようになれは、おのずと「トーンカーブ」は使いこなせるようになるはずだ。

上げて明るく下げて暗くが基本

「トーンカーブ」機能はまずは理屈抜きで覚えるのがよい。それが、「持ち上げれば明るく、下げれば暗く」ということ。「トーンカーブ」は斜めの直線をドラッグして湾曲することで明暗や色を調整する機能だが、斜めの直線を元の位置よりも上にドラッグすると画像は明るく、下げると暗くなる。

どの程度明暗が調整されるかは「元の位置からの差分」になっていて、たとえば元よりも大幅にもち上げると非常に明るくなり、少しだけもち上げるとわずかに明るくなる仕組みだ。この「上下に動かして明るさが変化する」が基本となり、あとはカーブのどの部分を上げ下げするかによって、明暗が調整できるボイント(明るさの範囲)が指定できる。

そして、「トーンカーブ」で覚えておくとなのがいわゆる「S字力ーブ」と呼ばれる形状で、右上を持ち上げ、左下を下げた状態にすると画像のコントラストが強くなる。反対に上下するとコントラストの弱らかな色調が再現可能。の「S字」調整だけ覚えていてもかまわないが、仕組みを知ればもっと使いこなせるようになるので、多少難しいかもしれないが紹介しておこう。

「トーンカーブ」の原理は、元の明るさをどの程度変化するかを結んだ直線ということ。Photoshop CC CSシリーズの場合には横軸の下にグラデーションのバーがあり、これがそのまま「元の明るさ」の目安になっている。横軸の左端は完全な黒、中央なら中間調のグレー、右端なら白、という具合に。縦軸にも同様にグラデーションのバーがあり、こちらは「調整後の明暗」の目安に なっている。

初期状態は元の明るさも調整後の明るさも同じなので、たとえば横軸の中央のグレーの明るさは、縦軸でも中央のグレーに相当し、それぞれの明暗を結ぶと右上がり妬度の直線になるというわけだ。そして、中央のグレーの明るさをもっと明るくしたい場合、たとえば縦軸で上から-4分の1」程度の明るさにしたい場合には、グラフの中央をもち上げて、縦軸の上から「4分の1」の位置に調整すればよい。

ただし、グラフをもち上げると全体が湾曲するように変化するので、特定の範囲がピンポイントに明るくなるのではなく、全体が明るくなる。以上が「トーンカーブ」の原理で、あとは元のどの明暗の部分を明るくするか、暗くするかによって力lブの任意のポイントを上げ下げすれば、徹密な明暗調整が可能になる。

トーンカーブとレベル補正の関係

実は「トーンカーブ」と前述の「レベル補正」はかなり類似した機能だ。というより、「トーンカーブ」の機能を制限した簡易版が「レベル補正」といってもよいかもしれない。「レベル補正」の場合、中間調の明暗を調整するにはグレーの▲スライダーを左右に動かしたが、これは「トーンカーブ」においてカーブの中央を上下する動作に値する。

そしてコントラストを強めるには「レベル補正」は左右の▲と△スライダーの幅を狭めればよかったが、実は「トーンカーブ」でも同様の操作が可能。やはり、グラフ下部にある▲と△スライダーの幅を狭ばよい。Photoshopシリーズの「トーンカーブ」画面にはヒストグラムも表示さいるので、「レベル補正」に通じた使い可能だ。

ただし、「レベル補正」でコントラストを強めていくと、その特性上黒つぶれや白とびを生じてしまう(▲と△スライダーがヒストグラムの内部に入る)が、「トーンカーブ」ではスライダーを動かさず力ーブをS字に湾曲させることで、階調をつぶさずにコントラストが強められる。

もちろんこの調整方法にも限界はあり、S字に湾曲した結果、カーブがグラフの上辺や下辺に接すると階調がつぶれる危険があるので注意すること。た、「トーンカーブ」では「レベル補正」と同様にチャンネルを変更することで色の偏りも調整できるため、「レベル補正」では満足いかなくなったら「トーンカーブ」を極めてみるとよいだろう。

「チャンネル」で色を調整

「トーンカーブ」でカラーバランスを調整するには、「チャンネル」から色を選択する。考え方は「レベル補正」と同じで、「レッド」を選ぶとレッドとその補色のシアン、「グリーン」ならグリーンと補色のマゼンタ、「ブルー」ならブルーと補色のイエローのバランスが調整できる。

「トーンカーブ」を使った色調整はかなり自由度が高いため、この機能を中心に写真を仕上げるプロも少なくない。「レベル補正」では、中間調以外のスライダーを使って色を調整すると、階調がつぶれたりシャドウやハイライトがなくなる(出力レベルを調整した場合)こともあるが、「トーンカーブ」では狙った階調(明暗の範囲)が的確に調整できるため、ギリギリまで階調をつぶさずに補正することができる。

ただし、先にも述べたとおり一トーンカーブ」は階調を引っ張ったり詰めたりすることで補正する機能なので、過度に調整するとどこかに無理が生じ、階調が破綻する(トーンジャンプなどが発生する)恐れがある。この機能を使いこなすには、「目ざとく」画質の荒れそうな箇所を見つけ出すこと、それに尽きるだろう。「トーンカーブ」に限ったことではないが、画質の変化に敏感になることは作品のクオリティにつながるので忘れずにいたい。

トーンカーブのスポイト機能

前述の「レベル補正」と同様に「ニトーンカーブ」にも「黒点」「グレー点三白色点」の3つのスポイト機能が搭載されている。使い方も効果も「レベル補正」のスポイト機能とまったく同じで、さらに各スポイトの設定値(RGBの値)も共通だ。

したがって、「レベル補正」か「トーンカーブ」のどちらかでスポイトの設定を行えば、その値を使って補正が行える。「トーンカーブ」を詳しく紹介してきたが「レベル補正」と同等、もしくはそれ以上に盛りだくさんな機能だということが分かっていただけただろうか。プロのカメラマンやレタッチに慣れたひとたちは、真っ先に「トーンカーブ」を使って明暗やコントラストを調整するように、「トーンカーブ」はレタッチの中心的な機能といってもよいだろう。

ただし、前にも触れたように、階調を強引に広げたり狭めたりする機能なので、画質の劣化やトーンジャンプには細心の注意を払うことが重要だ。「トーンカーブ」は「レベル補正」と並び、レタッチの最重要機能といえる。しかも、三Photoshopだけでなく他のソフト、たとえはカメラメーカー純正のRAW現像ソフトや、他のレタッチソフトにも搭載されていることが多く、1度覚えてしまえば他の画像系のソフトも扱えるくらいに汎用的な機能でもある。まずは「レべこ補正」「トーンカーブ」のふたつの機能を重点的に覚えて、自在に扱えるようにしておこう。

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