このサイトは商品撮影のマニュアルを掲載しています。商品撮影に向いている一眼レフの情報や撮影方法・レタッチなどを掲載します。

各社のダイナミックレンジ拡張機能について教えて

ダイナミックレンジの広さを確保することは、デジタル一眼レフの命題と言ってもいほどの重要な要素の1つでしょう。ダイナミックレンジを拡張するためには、大別して3つの方法が とられているようです。

1つはシャドウ側を明るくケインアップさせる方式、次にハイライト側の階調幅を伸ばす方式、そして撮像素子が通常使用する画素とは別の画素情報を加えてダイナミックレンジを拡張する方式です。シャドウ側をケインアップさせる方式を採用するのはオリンパスの「シャドー・アジャストメン卜・テクノロジー」、ソニーの「Dレンジオプティマイザー」、ニコンの「D-ライティング」「アクティブD-ライティング」などです。基本的にはハイライト側を保ったまま、シャドウ側を明るめに持ち上げて階調豊かに仕上げる、という処理を行っています。

とはいえ、特にアクティブD-ライティングとDレンジオプティマイザーは、局所的な階調制御により、少なからず白飛びの抑制効果も期待できます。ハイライト側の階調を伸ばす方式を採用しているのがキヤノンで、EOS-lDsとIDMarkⅢ、EOS40D、EOSKissX2に搭載されています。この機能は「高輝度側・階調優先」と呼ばれ、ハイライト側の階調が約1EVほど広がります。

これを使用すれば、撮影時にあらかじめ露出をマイナス側にコントロールして白飛びを抑える必要が低くなるわけです。一方、富士フィルムのFinePixS5Proの撮像素子は「スーパーCCDハニカムSRPro」と呼ばれるもので、受光面積が大きく感度が高い「S画素」と、受光面積が小さくダイナミックレンジを拡大する「R画素」の2種類の画素を搭載しています。通常使用するS画素のみならず、R画素の情報を加えることで、実に最大400%ものダイナミックレンジの拡張を実現しており、このとき+2EVほどの効果が得られることになります。

inserted by FC2 system