手ブレ補正をオフにする必要があるのはどんなとき?
メーカー各社がそろって推奨しているのは「三脚使用時には手ブレ補正をオフにしてください」というものです。三脚を使えば完全にブレを防げると考えられがちですが、実際には撮影時のミラーやシャッターユニットの動作の影響によって三脚が細かく振動し、ブレにつながるケースが見られます。
このブレは、いわゆる手ブレとはブレの周波数が異なるため、ブレを検知するジャイロセンサーがごくまれに誤作動し、撮影画像に悪影響を与えてしまうというわけです。しかしながら、レンズ内手プレ補正機能を備えた製品では一部、超望遠レンズを中心に、この三脚の微細な振動を自動検知する機能を備えたものがあります。これらの製品では、三脚による振動を検知するとプレ補正のアルゴリズムを切り替えて、三脚ブレをも補正してくれるわけです。
ちなみに、キヤノン製品ではEF500mmF4LISUSMやEF300mmF2.8LISUSMがこの機能を装備。ニコン製品ではAF-SVRNikkorED300mmF2.8G(IF)などが三脚自動検知機能を備えるほか、2008年1月発売のAF-SNIKKOR60CmmF4GEDVR/500mmF4GEDVR/400mmF2.8GEDVPには、新たに三脚使用時のブレにフォーカスした「トライボットモード」が搭載されました。
なお、手持ち撮影する限りでは、およそ手プレ補正機能をオフにする必要はないと言って良いでしょう。高速シャッターでも微細なカメラブレの恐れはありますし、手 プレ補正によるバッテリライフの低下は気にするレベルではありません。さらに、レンズ内補正の製品ならば、望遠から超望遠時はファインダー像の安定というメリッ トを得られます。