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フルサイズ機のファインダー倍率が低いのはなぜ?

ファインダー倍率とは、ファインダーをのぞいて見える画面の様子が肉眼で見たとき(倍率は1)と比べて、どれくらい大きく、あるいは小さく見えるかを示した数値です。ですから、当然ながら望遠レンズを付けたときには大きく見えますし、広角レンズでは小さく見えます。

なので、ファインダー倍率を同率に比較するために一定の焦点距離のレンズで測定します。カタログなどスペック表のファインダー倍率の数値とともに必ずカッコ付きで「50mmレンズ使用時、無限遠のとき」などの付帯記述があります。これは35mmフルサシズカメラも、APS-Cサイズカメラも、フォーサーイズシステムのカメラも同じく50mmレンズでの測定値であるという意味です。

ところが、同じ50mmレンズであっても撮像素子サイズが小さくなると、画角が狭くなり、つまり実質的に望遠レンズを使ったときと同じになります。すなわち、ファインダー倍率の数値は高くなり、逆に撮像素子が大きいほど倍率数値は低くなってしまいます。もし、撮像素子のサイズにかかわらず「同列」にファインダー倍率を比較したいのであれば、焦点距離の換算値(1.6倍とか1.5倍など)で計算しなおしてやる必要があります。

たとえば、ニコンD300は0.94倍とカタログには表記してあります。D300はDXフォーマットなので35mm判換算画角では1.5倍となっています。ここでD3のファインダー倍率と同列にしてやるためには、0.94を1.5で割ってやればいいわけで、そうすると「0.62」倍となります。0.7倍と0.62倍ですから、D300と比較すると実質的にはいかにD3のファインダー画面が大きく見えているかがわかると思います。

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