色空間が変わると何が変わるの?
色空間とは、色域とかカラースペースとも呼ばれます。その名前から想像できるように、再現できる色を定義したものです。「空間」と言うのは、色の定義は2次元でなく3次元でなされるからですが、3次元で図に表すのが難しいため2次元ものがよく使われています。
下の図は「Lab」と呼ばれる領域を示したものですが、モニタやプリンタで再現できる色空間はそれよりずっと小さく、それに合わせたものがsRGBやAdobeRGBになります。sRGBはAdobeRGBより色空間が狭く、色空間の狭さは高彩度の色が再現できないことにつながります。特に、コパルトブルーなどの再現性はAdobeRGBのほうが上です。
RAW画像と色空間の関係ですが、RAW画像そのものには色空間という概念はありません。現像する際に、sRGBやAdobeRGBを指定することになります。なお、AdobeRGBの色空間を確認するには対応したモニタが必要です。一方、プリンタは最近の製品であればAdobeRGBをほぼカバーするものが大半です。
カラースペースの違い
馬蹄形の色の付いた最大領域が可視領域。大きな三角の領域がAdobeRGBで、小さな三角の領域がsRGBです。外側に向かうほど高彩度を再現できることになります。AdobeRGBは、ほぼすべての色相においてsRGBを上回りますが、特に緑から青にかけてsRGBより高彩度の色を再現できるのです。